クロールの泳法ドリル
泳法ドリルにはいろいろなものがあります。
四泳法に関係のあるドリルやまったく関係ないものま
で、泳ぎを工夫してゆく中で出来た者なので、「なるほ
ど!」と思えるものや、「いったい何を目的しているの
だろう!」と思えるものもあります。
コーチが泳ぎを直すために工夫したものから、楽しみ
のために作られたものまで。
ここでは、クロールの泳法ドリルを取り上げてみまし
た。
目次
- 片手のストロークドリ
- ストレートアームプル練習
- ハイエルボ―アームプル練習
- S字プル練習
- I字プル練習
- 呼吸制限法
- ヘッドアップクロール
- 潜水クロール(フラットクロール)
- キャッチアップクロール
- ストップモーション
- ドルフィンキッククロール
- 2~6ビートクロール
1つのドリルに固執することなく、相反するドリルを
やって見るようにしないと、逆にフォームが崩れること
があります。
1.片手のストロークドリル
1.片手は伸ばしたままで、反対の手で掻きます。
ストロークの軌跡の練習であったり、呼吸練習で
あったり、いろいろな場面で使います。
2.片手は後ろに伸ばしたまま、反対の手で掻きます。
1.と同じように使いますが少し上級のローリン
グドリルです。
3.3ストロークずつ手を替えてストロークします。
右手3回・左手3回とバランスをとって練習します
4.3-3-3ストローク、右手3左手3スイム3
3・3・3ドリルと言っています。
両側の呼吸練習や3呼吸クロールの練習の前に使い
ます。
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2.ストレートアームプル練習
1.腕を伸ばしたままリカバリーします。
プルの時は腕を伸ばしたままでは腕に力が入りに
くいので、肘を少し曲げるようになります。
3.ハイエルボーアームプル練習
ハイエルボ―で泳ぐためのドリル がいくつもあります。
1.指先体側リカバリー練習
プルした手の指先を、足から身体につけたまま入
水まで持ってゆきます
2.指先脇の下タッチリカバリー練習
プルした手の指先を一回脇の下にタッチしてから
入水します
3.指先水面リカバリー練習
体にタッチはしませんがプルした手の指先を水面
につけたままリカバリーして入水します。
4.親指脇の下へ挟むクロール(チキンスイム)
親指を脇の下に挟み、肘でクロールのように泳ぎ
ます。
4.S字プル練習
1.ローマ字のS のようにプルします
流体力学理論では、そこにある水を短い距離を押すこ
とにより反作用(推進力)を受けると言うものでした。
同じ水を長い距離にわたって押し続けると、慣性の法
則で水が動き出すので反作用を受けられない。
ですからいつでも違う水を押すためにS字に書くと言
うものです。
5.I字プル練習
1.ほぼストレートにプル します
S字ストローク理論は正しいとは思うのですが、揚力理
論が無くなり。
スピードが速くなると、S字のような掻き方をしている
と逆に抵抗になると言うことでしょうか。
後半もフィニッシュしながら早めに抜き上げる方向に変
わってきています。
6.呼吸制限法
呼吸をしないでプルをするストロークが入ります。
1.3呼吸(両側呼吸)呼吸制限クロール練習
2.同様に、4・5・6・7呼吸
3.同様に、1呼吸・2呼吸
1呼吸は1回掻くごとに呼吸します
4.コグニション呼吸クロール
コグニショントレーニングとは認知トレーニング
の事です。
※詳しくは、泳ぐ認知トレーニング法 で別のブログを
見てください。
7.ヘッドアップクロール
頭を起こして前を見て、姿勢を起こして泳ぎます。
以前は、スピードが出るとモーターボートに用に前が上が
りだすという理論があり、ドリルで頭を起こしてオデコで水
を切るように泳ぐという泳ぎ方が主流でした。
したがって、頭の突っ込みすぎを直すために無理に頭を起
こしたり前を見て顔を上げたまま泳ぐドリルがありました。
今ではあまり使われなくなりましたが、身体がくの字に曲
がったりする場合には良いドリルなので時々入れるのは良い
ことだと思います。
8.潜水クロール(フラットクロール)
潜水と言っても潜ってしまう訳ではありません。
前述のヘッドアップクロールとは逆で 身体を出来るだけ
水中に入れて泳ぎます。
背中の上を水面の水が流れていくように泳ぎます。
少し前に、浮力の大きい浮く水着が出たときに、世界新
記録がどんどん出たときがあります。
これは良くない、と言うことで国際水泳連盟(FINA)が
浮く水着に規制をかけて、今はFINA公認水着で出ないと記
録は公認されなくなりました。
大会に出場できなくなったのです。
これでもう、世界新記録は出にくくなるだろうと皆考えま
したが今でもどんどん出ています。
浮く水着を着たことにより、下半身が浮いたので抵抗が少
なくなったのです。
そこから、体を起こす泳ぎ方からなるべく上半身を沈める
フラット泳法に替りだして、今でもタイムが出続けています。
叉、いつ泳法理論が変わるかわかりませんが、現在はフラ
ット泳法がベストだと思われます。
9.キャッチアップクロール
前の手を追いかけるようにプルします。
クロールのプルする手を前に伸ばし、入れ替えるように
掻きます。
例えば、手を一周1秒で回して泳いでいるとき、前で0.5秒
止めていたら、あと0.5秒で掻かなければいけない、ので、
スピードが上がる、と言うようなイメージで考えていました
が、スピードが速くなってくるとそんなことをしていてはス
ムースに手が回らない、テンポに合わない等、いろいろな問
題が出てきています。
クロールも短距離と中長距離では泳ぎ方が変わりつつあり
ます。
10.ストップモーション
いつでも右手と左手が反対のある用のプルします。
前述のキャッチアップと逆の考え方に近いですが、泳法理
論が変わってきたことによる考え方の違いです。
手を前で止めて伸ばしていると、次のプルでは再始動しな
ければいけないので、そこにエネルギーのロスが生じる。
と言うことです。
特に50m競技のように100分の1秒を争うようになると、
キャッチアップで伸ばして止めるような動作は大きなロスに
なります。
11.ドルフィンキッククロール
ドルフィンキックでクロールを泳ぎます。
そのままでもクロールで良いのですが、基本的には2
ビートクロールの練習です。
ドルフィンキックで泳ぎながらも、2ビート泳法 に変
えるときは、右足だけキックで泳いだり、左足キックで
泳いだりして、交互にキックできる用意をしてゆきます。
12.2~6ビートクロール
2ビートクロールを取り上げましたが、4ビート・6
ビート・2ビートクロス・4ビートクロス等いろいろな
キックの泳ぎ方があります。
キックはエネルギーの消耗が激しいので、長距離では
キックが少ない泳ぎでも好成績を残してる人もいます。
50m競技のような泳ぎでは、圧倒的に6ビートキッ
クが多くなります。
2ビート泳法 も2種類あって、右手が入水する時左
足キック左手入水する時右足キックの泳ぎ方。
2軸泳法 と言われる、右手が入水する時右足キック、
左手入水する時左足キックと2種類の泳ぎ方があります。
泳法ドリルは、泳ぎを直すために考え出した練習な
のでいろいろなものが出てきます。
平泳ぎの泳法ドリル
背泳ぎの泳法ドリル
バタフライの泳法ドリル
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