練習のターゲットゾーンの決め方
練習のターゲットゾーンとは、泳ぐ種目や距離の、サイクルのタ
イム設定の事です。
この距離をこの種目でこの練習をしていれば、大会ではこのくらい
のタイムが出るだろうと言う想定から算出したサイクルタイムです。
もう一つは、そのタイム設定での練習が出来るようにするには、
どのタイム設定を経て目標に到達させようとするかのタイム設定で
す。
決める要素には、下記のようなものがあります。
1.目標タイムから算出
2.その練習で、出来る(回れる)サイクル
3.どのサイクルから出来なくなったか、何本目に出来なくなったか
4.出来ないサイクルを出来るようにする
5.方法はいろいろある!
6.その方法が練習の中になければ、いずれ高原状態になる
まとめ
です。
1、目標タイムから算出
目標タイムとは、大会での目標タイムの事です。
「大会でこのタイムを出したいので、練習ではこの練習を出来
るようにしたい。」と言うのは、選手自身も感じていることが多
いです。
場面によって、アドレナリンの出かたが違いますので、たまに
は予想外のびっくりするタイムが出る事がありますが、通常は練
習が出来ていればタイムも出ます。
例)
50mで30秒を切りたい場合は。
25mのスタートダッシュのタイムが14秒5以内くらいが出な
いと切れません。
計算方法は、(クイックターンも普通のターンもほぼ1秒かかり
ます+後半は飛び込みがないので1秒加算します)
14秒5+1秒+15秒5=31秒 (通常予想タイム)
とても頑張って泳ぎました!
25m前半14秒2+ターン0秒7+後半ばてずに15秒0=29秒9
これでようやく30秒を少し切れました。
同じように100mでも計算方法があり、目標タイムから練習
での目標タイムは計算できます。
そして練習内容も決まります。
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2、その練習で、出来る(回れる)サイクル
その練習での、そのとは例えば、P(プル)でやるのか S
(スイム)でやるのかのような、そのです。
出来るとは、最後まで遅れずに回れたかどうかです。
サイクルとは、インターバル練習を行うタイムとなります。
例)P 100m×10t ー1:30 (tは本数)
プルで100mを10回1分30秒サイクルで回ると言うことです。
上記の Pが S(スイム)になったり、FS(フィンスイム)
になったりします。
出来れば、徐々に出来るサイクルを上げてゆきます。
本数が多くてできている場合は、有酸素レベルにあると考え
ます。
50mの場合は 例)1:30(1分30秒サイクル)
1:20
1:15
1:10
1:05
1
55
50
45
(45秒以上の場合は100mで行う場合が多くなります)
1:30
1:25
1:20
1:15
1:10
1:05
1
いろいろなパターンを表にしたものがあります。
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3、どのサイクルから出来なくなったか
、何本目にできなくなったか
その練習中のサイクルの、どこからできなくなったかが重要な
部分です。
簡単に考えれば、有酸素レベルが、乳酸の残るレベルに代わり
だしたということだと考えます。
「1分30秒サイクルはできたが、1分25秒サイクルはできなかった。」
「1分25秒の5本目まではできたが、6本目は間に合わなくて休んだ。」
と言う場合は、そこに境界となるサイクルがあるので、「そのレベル
を上げるにはどんな練習をしたら良いか。」と言うことです。
・持久力をつけて乗り切れるようにするか!
・フォームを改良して抵抗を少なくして疲労しないようにするか!
・筋力を増して基本的スピードを上げるか!
4、出来ないサイクルを出来るようにする
出来なくなったサイクルと、出来なくなった本数を出来るように
すると言うことが、今回のテーマのターゲットゾーンです。
持久力をつけるには、出来るレベルのサイクルを最後までやります。
フォームを改良するには注意点を含めたドリルなどを取り入れます。
筋力を増してパワーを付けて基本スピードを増します。
サイクルの選び方になりますが、上記表を見て。
例)
P 100m×10t 1分20秒はできるが、1分15秒は出来ない
場合は、その間の 150m×6t 1分55秒
250m×4t 3分10秒 等を取り入れます。
5、方法はいろいろある!
方法はいろいろあるとは、上記サイクルの他にもいろいろな方法が
あるという意味で、すでに皆さんやっていると思います。
上記の、サイクルを上げてゆくのは基本的方法ですが、更にいろい
ろな工夫をして、飽きないように取り組めるようにします。
上記の例では、p(プル)にしましたが、P(プル)のほかにも、
FPS フィンパドルスイム
FS フィンスイム
S スイム
などを行います。
スピードは
FPS > FS > P > S
フィンパドルスイムが一番スピードが出るので、P(プル)では出来
なくても、FPS又はFSでは出来ます。
P(プル)や S(スイム)で出来ないサイクルは、FPSやFSでやって
体験していきます。
ただし、エネルギーをすごい消費します。
P(プル)は S(スイム)とスピードはあまり変わりませんが、プル
が一番エネルギーを消費しないので一番楽のようです。
6、その方法が練習の中になければ、
いずれ高原状態になる!
その方法とは、ターゲットゾーンの事です。
ターゲットゾーンとはAT(アネロビックスレッシュホールド)の事
だと思っています。
ATのレベルを上げるには、回れなかったサイクルが回れるようにな
る事です。
100mを1:20秒では回れていたのに、1:15秒では回れなかったら、
1:15秒が無酸素性作業域地に入ったと考えます。
ですから、1:20秒以下のサイクルでいくら練習しても、高原状態以
下の練習ととらえます。
高原状態以下の練習をいくらやっても、それより上に行けるとはと
ても思えません。
上の、サイクル表を見ると、1:20秒と1:15秒の間に150m1:55秒
があります。
さらに、スイムで出来なかったら、FS(フィンスイム)を使うとい
う方法もあります。
ターゲットゾーンが上がること=速くなる事です。
ターゲットゾーンが回れるようにならない=高原状態 となります。
※ 高原状態は前回お話ししました。
まとめ
方法はいろいろあるが、それを考えるのが選手自身やコーチです。
かといってもそんなに簡単なことではありません。
日々研究し、悩んでいます。
最近、選手が面白いドリルを始めました!
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