泳力の違う人を一緒に教える

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(一緒に練習する)

 水泳練習の場合は、通常1コースに何人も入って練習が
行われるため、陸上のグランド練習のようにそれぞれが違
う時間設定をして行うことが出来ません。
 (1コース1~2名の少人数の場合は出来ます)
 陸上競技も何人も同時に練習できない競技もあるので、
水泳と一緒の部分もあります。 


 競技による練習特性
 考えてみれば、競技の専門性による練習特性と言うもの
は必ずあります。
 強くて活躍しているチームは、その種目による特性を克
服したり、逆に利点として練習成果を上げています。

 昔懐かしい話で恐縮ですが
 もう50年以上前の話です。
 高校時代に、高校にプールはなく市民プールで練習をし
ていました。
 そこには、市民プールですので水泳愛好者が集まり、仕
事を終えた社会人の方々も練習に来ました。
 私は高校生でしたが、自分達の練習していると社会人の
方々が仕事を終えてプールに来て、それぞれの練習が始ま
ります。
 その頃は、まだ照明がなく少し遅くなると近くの街灯の
明かりで泳いでいました。
 徐々に親しくなっていますので、「おい、競争しよう。」
とか「リレーやろう!」と言う話になります。
 でも暗いので「ヨシ、俺が明るくしよう。」と一人が自
転車を持ってきました。
 漕いで、ライトをつけて明るくしてくれました。
「暗くてだめだ!」とか言う人は一人もいません。
 今の状況で、いかに楽しむかだけしか考えていませんで
した。
 今も私の考え方の基本はここです。
 素晴らしい先輩方に身をもって教えられました。
 今の環境でベストを尽くせ、最高に楽しもう❕

 「今と昔は違うよ。」と言う声が聞こえそうですが、基
本的に「現在の状況でベストがつくせなったら、状況が良
くなってもベストはつくせません。」

 実は上記の中にも、アイデアがあるんです。
 自転車をこいで明るくするというアイデアがありました。
考えて、グッドアイデア練習を見つけましょう。
 実は筋力トレーニングにもなっているんですよ!

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1.水の特性による練習特性

 泳力の違う者が同一コースに入って練習をするわけで
すので、練習がきつすぎる場合もあるし、サイクルが遅す
ぎて練習にならない場合も出てきます。
 さらに、陸上練習と違うのは先頭を泳ぐ者の水の抵抗
非常に大きく、2番目・3番目は水の流れに引っ張られる感
じになり、とても楽に泳げます。
 ですので、リーダーシップもかねて一番泳力のある者が
先頭を泳ぎます。
 10秒おきスタートにするとあまり恩恵は受けられなくな
りますが、1コース人数が多くなると5秒おきスタートにし
なければならなくなります。
 それだと、「2番目以降はもう練習にならないだろう。」
と考えたあなたは、アイデア切れとなります!
 先頭泳者のみ、パドル使用可とか、1本setごとに先頭交
代とか。
 2番目3番目にはそれなりのテーマを考える余裕が出来
るはずなのでテーマを与えましょう。

 だから、楽しいんです、教える方もワクワクします!
 余裕があったら、コグニション呼吸 で行ってみよう!
 

2.サイクルはそのまま
    距離を変える方法

 泳力が大きく違う場合は、次のスタートに間に合いませ
んので、サイクル(1本を泳ぐ時間)を変えて行いますが
、時には同じサイクルで距離を変える場合もあります。
例えば
1番速いコースが S 50m×8t ー55”
                 はそのまま50m
2番目のコースは S 40m×8t ー55”     
              は20mラインで戻ります
3番目のコースは S 30m×8t ー55”    
              は15mくらいで戻ります
      (又は真ん中のラインで戻ります=25m)
チーム全体がまとまって出来ます。

3.サイクルと本数を変える

(3コース使用できる場合は)
泳力別のサイクル の場合
1番速いコースが S 50m×8t ー55”
2番目のコースは S 50m×7t ー1.05” 
1本少なく7t
3番目のコースは S 50m×6t ー1.15”
 2本少なく6t
 出来るだけ練習がほぼ同じくらいに終わるように本数
を設定します。
 もちろん、泳力レベルによりサイクルは変更します。

 これでも、1コースの中に泳力差があり、自分のコース
のサイクルについていけない場合もあります。
 その場合は、間に合わないものは距離を短縮して、サイ
クルに間に合わせます。
 回る時間(サイクル)と泳ぐ距離で調整します。

4.サイクル練習の休み方

 ペースクロック(大時計)を見て5秒おきにスタートしま
す。
 (例えば、50m×10tー55” は、50mを10回 
 55秒サイクルで行います)
 例えば5本目で3番目の者が間に合わなくなった場合
は3番目の者だけ1回休み6本目に同じ所へ戻り練習を続け
ます。
(そのまま続けていると、おくれて他の人に迷惑をかける
ので休ませます。

 間違っている例は、遅れて休んだ所へ、次の泳者が入っ
てしまう場合です。
 次の泳者の休憩時間が短くなってしまうので、次のスタ
ートに間に合わなくなったり、泳げなくなったりします。
 サイクル練習がようやくわかりかけた者が、まったくわ
からなくなります。

 ペースクロックの見方がわからなくなるので練習になり
ません。
 すべてが、そのサイクル練習がわからないためです。

5.サイクル練習の覚え方

 そんな場合は、確実に間に合って余裕もあり、ペースク
ロックも認識できる、次の練習を行いましょう。

S 12.5m×10t ー:60秒
クロールスイムの25m真ん中まで行って帰る1分サイク
ルを10回です。

 最初に必ず説明して下さい!
 真ん中まで行って帰ります
 10回です
 1分サイクルだから、時計を見て10回とも同じところで
スタートしてください。
 途中でコーチは一切スタートの合図は出しますせん。
 自分でペースクロックを見て、行ってください。

 ※いろいろな意味が含まれます。
 いつも、コーチからスタートの合図を掛けられてスター
トしていた者は自分でスタートすらできません。
 下からコーチの顔を恨めしそうな顔で見上げるものもい
ます。
 自分で時計を見てスタートすると言う自立です。
 1から10まで説明するのもコーチの仕事ですが、黙って
待つのも大切な仕事です。

 これが出来るようになったら、サイクル練習に勧めます。
 本当は、サイクル練習を覚える練習が先でしたが、説明
の都合上最後になりました。

まとめ

 サイクル練習には、注意点もあります。
 ゴーグルをかけているのでペースクロックが見えにくい。
 目が悪くて、ペースクロックが見えない。
 と言う場合もあります、なかなか度付きゴーグルまで購
入できない人もいます。
 まだ時計の見方がわからない場合もあります。
 そんな時は、5mくらい開けてスタートをしてもらいま
す。

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