水泳初心者、浮く沈む、どっちが簡単!
水泳の初心者は、浮くのと沈むのはどっちが簡単でしょうか。
答えは、「初心者にはどちらも難しいです。」
浮くこととは、何もしないで浮いていることです。
沈むとは、沈んでプールの底にいる事です。
水泳初心者は下を向いたまま浮くことはできても、上を向いて浮くこと自体が出来ないと思います。
ましてや浮いたままじっとしている浮き身はできないでしょう。
それでは、沈むことの方が簡単そうですが、いったん沈んでもじっとしていると浮いてきてしまうでしょう。
水と人の体の比重の関係ですが、人の体の体組成の中で水より軽いのは脂肪だけと言われています。
ですから、脂肪が多い人は浮きやすく、筋肉が多い人は沈みやすいわけです。
水泳教室の時に、浮き身の練習をすることがあります。
浮き身を速く出来るようになるのは女性で、沈めるようになるのは男性です。
水泳教室の浮き身練習の時に、脂肪と浮き沈みの話をすることになりますが、「太っている人は浮きやすく沈みにくく、瘦せている人は浮きにくく沈みやすい。」と話をします。
言葉を選ばないと「パワハラ」だ「セクハラ」だと言われてしまいます。が、
これは「アルキメデスの原理です。」
水中にある人の体は、押しのけた水の重さの分だけ浮力を受けます。
(今度、肉を買いに行ったら比べて見て下さい。脂身と脂肪のあまりない肉の同じ1㎏の大きさを。)
脂肪分の多い肉の方がおなじ1kgでも大きいんです。
と言う事は、押しのける水の量も多いので浮力も大きいと言う事です。
浮力が大きいので、浮きやすく沈みにくいと言う事です。
筋肉質の方は、同じ体重でも体積が小さくなりますので、押しのける水の量も少なくなり、浮力も少なくなりますので、浮きにくく沈みやすい体となります。
(スラ―とした体に見せたい人は脂肪を筋肉に変えればいいんです。)
それでは、浮き身が出来る人は沈めないかと言うとそんなことはありません。
沈める人は受けないかと言うとそんなことはありません。
ぜひ挑戦してください!
1.浮き身
それでは、浮き身のコツからやって見ましょう。
浮き身のコツはいくつかありますが、背浮きのできない人は出来ませんので、背浮きが出来るようになってからやってください。
背浮き(上を向いて浮く)から立てるようになる練習は、「背泳ぎ初心者」にあります。
人の体は肺にいっぱい息を吸うと、胸が浮力の中心になり、足の方は重心の中心になります。
普通に浮くと足の方から沈んでゆきます。
のでコツの1、浮く時の姿勢は両手を頭上に伸ばして、さらに指先を少し水上に上げて重心を頭の方へ移します。
コツの2は、肺の中の空気の量が多いほうが浮きやすいので息を吐いたらすぐに吸って少し息を止めます。
又、吐いたらすぐに息を吸って少し止めます。(を繰り返します)
手順
- 水中に立ちます(足は肩幅に開く)
- 水中に手を入れたまま上を向いて頭上に手を伸ばし、水に浮きます。
静かにやると自然に足が浮いてきます。 - 顔以外は水中に入れてください。
耳まで水中にあること。
呼吸は大きく吸ってチョと止めて。
吐いたらまたすぐに息を吸ってちょっと止めるの繰り返しです。
比重の重い筋肉質の方はたくさん吐くと顔に水がかかります。
脂肪の多い方はそのまま普通の呼吸でも浮いています。
浮こうとして胸やお腹を上げると足から沈んでゆきますので、お尻を少し下へ下げる感じです。
水面で浮いて、両腕を水中で頭上に伸ばしていないと受けません。
頭は出来る限り水中に入れます、顔の口と鼻が水上に出るだけで良いです。
出来れば指先を曲げて、指先のみ水上に出します。
勢いよくやると、顔に水がかかります。
鼻に水が入るのを阻止しようと、鼻から息を出すと、浮力が無くなり沈んでしまいます。
静かに、顔に水がかからないように、できるだけ体を水中に入れて浮き出すのがコツです。
2.沈み方
沈むとは、沈んだままでいる事です。
いったん沈んでも浮いてきてしまう沈むとは違います。
初心者の場合は、普通はいったん沈みますが浮いてきてしまいます。
水深1m位のプールでも、プールの底にお尻をつけるのは難しいです。
最初は勢いよくドンと沈むのは難しいでしょうから、何かにつかまって、ドンと沈んでみてください。
水泳上級者には、沈んだままでいることは簡単ですが、初心者は沈むことすらできません。
最初に述べてあるよに、アルキメデスの原理です。
脂肪は筋肉より体積が多いので、脂肪の多い人は浮きやすく沈みにくいです。
浮力を少なくするのは、体の大きさと、浮力を形成する肺の空気です。
肩まで水につかって息を吐いてお腹をへこませてください。
浮袋代わりとなっていた、肺の空気が無くなり、お腹がへこみ、体の体積が小さくなります。
更に、水圧で水上のお腹のへこみ具合より大きくへこみます。
水底の方が水圧が増し更にたくさん吐けるので、吐きながら沈むと更に効果的です。
初心者は息を吐ききれないことが多いので、いったん沈んでも浮いてきてしまうことが多くあります。
いったん水面に浮いたまま、沈みだすまで息を吐くことが出来れば理解できるようになります。
それでも沈めない場合は、体の脂肪分が多く水より体の比重が軽い、としか言いようがありませんが。
試してみてください!